■ウッドデッキの製作
 ウッドデッキは、最近の住宅には欠かせない人気アイテムの1つとなっています。使い方は洋風だけではなく、和風にも仕上げる事ができます。
 アルミメーカーからは、メンテナンスフリーの木樹脂製(人工木)のデッキ材が数多く販売されていますが、やはり天然木で作成されたデッキの方が、身近に自然を感じ、木の温もりを感じながら自分だけの癒しの空間を作ってくれると思います。
 そこで、最近よく使用されている木材の特性と価格の比較表を提示させて頂きますので、今後ウッドデッキ製作を検討されていらっしゃる方は、是非ご参考にして下さい。 
~木材の種類~
ウッドデッキに使用される木材は、一般的には「ハードウッド」と「ソフトウッド」の2種類に大別されます。
■ハードウッドの特徴
 耐久性が高く塗装をしなくても大丈夫と言われています。硬質のため加工が難しく、コストも高い。また割れやささくれが発生しやすいデメリットがあります。
■ソフトウッドの特徴
 耐久性はハードウッドよりも劣りますが、柔かいため加工がしやすく価格が安いのが特徴です。また温かみがありささくれなどは発生しにくいです。(ステイン塗料などで防虫防腐対策が必要です。)
 
~木材選択の基準~
基本的には耐久性、加工性、コストの3つの観点が重要ですが、木目や木の風合い、色合いなどの好みなどを考慮してご選択下さい。
コスト的にはハードウッドが高く、比重が大きいため送料も高くなります。しかしながら、耐久性等を考えますと決して高いとは言えないと思います。
 
~木材の特性比較と価格~
木材の名称 コスト 耐久性 防腐処理 加工性 木材の価格(※注)
ハード
ウッド
サイプレス 非常に高い 非常に高い 不要 やや難だが、ハード
ウッドの中では容易
11万円前後
イタウバ 高い 非常に高い 不要 やや難だが、ハード
ウッドの中では容易
セランガンバツー 高い 高い 不要
ウリン 高い 非常に高い 不要
イペ 普通 非常に高い 不要
ソフト
ウッド
カルフォルニア
レッドウッド
高い 高い 不要 容易 9万円前後
WRC
(ウエスタンレッドシダー)
普通 容易
(※注)2000×3000mmのデッキを製作した場合の材料費のみ
~木材の特徴~
サイプレス  
  ヒノキ科カリトリス亜科に属しているオーストラリアの主要木材 
世界一シロアリに強いと言われています。肌触り、香りが良く、サイプレスの香りはひのきに似た爽やかな香りで、アロマにも多数使われています。ハードウッドの中では加工性も良く、厳しい条件下でも25年以上の耐久性(心材部分)が北期待できると言われています。
 
イタウバ  
  ブラジル産のクスノキ科の広葉樹です 
イタウバはイペ、ウリン等に比べ、釘打ち、サンダー掛けなどの加工性が容易で、イペのように暴れ・反りが少ないです。イタウバ特有の油成分で表面に滑らかさがあり、トゲやささくれも出にくいです。イタウバは通常⇒褐色⇒シルバーグレーと言う形で変色をします。 
 
セランガンバツー  
  ボルネオなど熱帯雨林全域に分布しています 
ヨーロッパのホテル、国内の公共工事などにも採用されています。耐久性、価格、知名度、実績バツグンのデッキ材。色は黄褐色~赤褐色です。密度が高く、硬質で耐久性も良く、防腐性にも優れているので虫害の心配もほとんどありません。 
 
ウリン  
産地ボルネオで「生涯腐らない木」と言われる耐久性の高い木です 
アイアンウッド(鉄の木)と呼ばれるほどの耐久性を備えています。水に対しての耐久性が高く湿度の高い日本の気候にも適しています。安定供給などの欠点もありますが、コストパフォーマンスにも優れています。ディズニーシーや小田原城の外堀にも使われているらしいです。 
 
イペ  
南米アマゾン川流域に分布しています 
イペ材は湾岸、岸壁にも使われるほど耐久・耐水・耐塩に優れた木材です。節は無く、辺材は黄白色、芯材は黄緑色~緑褐色をしています。経年変化で褐色になります。横浜大桟橋、海ほたるにも使用されているらしいです。 
 
カルフォルニアレッドウッド  
カルフォルニアでは、レッドウッドは「神秘の木」と言われています 
ソフトウッドとしては、最も耐久性がある木材の一つです。他の木材に比べタンニンの含有量が格段に高いので、無処理の状態でも害虫や腐食に対する抵抗力にすぐれています。施工・加工性も高い木材です。ホームセンターなどで扱っているものはパイン材である事が多いらしいです。 
 
WRC(ウェスタンレッドシダー)  
ヒノキ科ネズコ属の樹木のカナダの木材です。米杉とも呼ばれます 
今も昔も人気のあるデッキ材で、加工性の良さとコストパフォーマンスが魅力です。材質がほぼ均一で成形・仕上げ加工がとても簡単に出来ます。非常に割れや狂いが少なく、軽量で取り扱いやすい木材です。塗装に関しては賛否両論あります。無と創でも使用可らしいですが、長く使うのであれば個人的には塗装をオススメします。 
 
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